3月母からの手紙が届いた。
母の直筆を見た瞬間にフラッシュバックが起こった。
どんな内容だったが記載したいのだが、思い出せない。
そのままパニック発作がおきた。
動悸がし、息苦しくなり、めまいと胸の苦しみがあり、このまま死んでしまうのではないかと怖くなった。
その後どうしたのかおぼえていないが、一つ覚えている。
「大丈夫。これはパニック発作だから死なない」と自分に言い聞かせた。体調が落ち着いてきたところで心療内科に診察の予約電話をした。
電話で現在体調が優れないことを話し、なるべく早く診察を受けたい旨を伝えた。
その時は午前11時頃に電話したのだが、緊急でその日の午後一で診てもらえることになった。
ありがたかった。
お礼を言い、電話を切った。
それだけで少し現実に戻ってきた感覚がし、「助かった」と思った。
午後に診療内科を受診した。
到着しても気持ちが落ち着かず、ソワソワしていたし、恐怖心があった。
今年に入ってからは体調に異変があった時のみ受診していたので、先生とお会いするのは数ヶ月ぶりだった。
緊急ということで到着後すぐに診察室に呼ばれ、先生に事のいきさつを説明した。
先生はずっと優しく頷き、黙って話を聞いてくれた。
話している途中に苦しくて、惨めで、情けなくて、恥ずかしくて、なぜこんなにいつまでも苦しまなくてはいけないのかと悲しくて涙が出た。
私は滅多に泣かない人間だ。
産後は涙もろくなったが、人前で泣くのは数少ない。
「泣いてしまってすみません」と先生に謝ったら、「泣いても誰も責めないですよ」と言われた。
その言葉が暖かく、でも昔を思いだすと苦しくなり嗚咽をもらして泣いた。
最後まで泣きながら話しきった。
先生が口を開き、私にいろいろ話してくれたのだが、おそらく内容は全部は覚えていない。
なので覚えている事だけ書こうと思う。
1つは人の直筆というのは、その人を強く感じるものだという事。
2つ目は、直筆を見て、パニックを起こしたけれど、複雑性PTSD自体が悪化したわけではないという事。
直筆を見ただけでパニックになるという事は私はおかしいのだ。全く良くなってないんだ。私は何年も治療やカウンセリングを頑張ってきたのに。この先一生これが続くのか、もう耐えきれない。悲しいと先生に訴えた。
だが先生は言った。
動物というのはいざというときは戦うか逃げるかの2つの選択をする。人間もそうだ。
しかし、幼少期に虐待を受けたあなたのような人はどちらも選択できない。
どちらを選択することも許されなかったから。
ただ、黙って耐えること。それだけが生きる為の方法だった。
親に見捨てられたら子供は生きていけない。
そうして生きる為に必死だった自分を責めなくていい。
直筆を見て母を強く感じたことにより、一気に昔に引き戻されたから今回の症状が出たのだろう。
悪化している訳ではないよ。あなたはよく頑張っているよ。と言ってくれた。
そして、辛いことを思い出すときにはこれをしてごらんと先生が対処法を教えてくれた。
歌うこと、殴っていいもの(ぬいぐるみや布団を丸めたものとか)を殴る事。大きな声を出したり、パンチをすることにより、脳が『戦った!」と認識してくれて落ち着くらしい。
私は昔から歌を聴くことも歌う事も好きだ。しかし、残念なことにめちゃくちゃ音痴だ。が、それからは家でよく歌っている。マイクではなく普通に話すボリュームより、若干大きめで。大声とはいかないが効果はあると思う。昔の記憶に長時間とらわれず、現実に戻り集中できる。
以前よりフラッシュバックにより長時間落ち込んだり、頭痛やめまいに悩まされることが減り、活動できる時間が以前より長くなった。
パンチもたまにしている。
ぬいぐるみをパンチするのは可哀想なので、掛け布団と毛布をグルグル巻きにして疲れるまでパンチ。それでも満足せず、布団に顔を押し付け「あー!!むかつく!!」と叫んだこともあるがご近所さんに聞かれてたら悪い噂がたちそうなので、布団パンチ&歌を歌うにとどめている。
ぜひ、同じような悩みがある人は試してみてほしい。
そして、自分を責めないでほしい。
私たちは生きる為に必死に頑張ってきたのだから。
頑張った子供の頃の自分に感謝して、現在の自分が明るい未来に歩けるように1日1日を大切に過ごしていきたいと思っている。
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